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犬のフィラリア症(犬糸状虫症)

蚊が媒介する犬糸状虫(Dirofilaria immitis)が、心臓や肺動脈に寄生する寄生虫疾患です。

でも、これだけでは少しわかりにくいですよね。犬のフィラリア症の予防自体はかなり浸透していますが、正しい知識をもって予防を行うことはとても大切だと思います。少しでもわかりやすくお話していきたいと思います。

 

どうやって感染するの?

すでにフィラリア症に感染している犬がいたとします。その犬の血液中には、心臓に寄生しているフィラリアの成虫から生まれたミクロフィラリア(mf:L1)が存在します。その犬を、蚊が吸血した場合、それと同時にミクロフィラリアを吸い込みます。

蚊は、15℃以上の気温で吸血活動を行います。

 

 

 

 

ミクロフィラリアは、蚊の腸内に取り込まれ、マルピギー管の中で2回脱皮し感染能力をもった幼虫(感染幼虫)になります。蚊の体内で(L1→L3 )

ミクロフィラリアが成長するためには、16℃以上の連続した気温が必要です(気温によって発育期間は異なります)。冬の寒い期間に予防しなくて良い期間があるのはこのためです。

 

 

 

 

感染幼虫はマルピギー管を破って蚊の体内を通り、蚊が血液を吸うときに使うストロー状の器官に移動します。

 

 

 

 

感染幼虫に寄生された蚊が犬に吸血するときにその刺し口から犬の体内に感染幼虫が入り込みます。

 

 

 

 

犬の体内に入り込んだ感染幼虫は、皮下組織などを移動しながら2回脱皮して感染後50日〜70日で未成熟虫となります。(L3→L5)

感染後3〜4ヶ月になると未成熟虫は右心室、肺動脈へ移行します。

感染後5ヶ月前後で大部分の未成熟虫が肺動脈に移行。6ヶ月頃から成虫となります。

メスの成虫は、約1ヶ月で性成熟に達し、交尾をしてミクロフィラリアを産出するようになります。(感染後6〜8ヶ月)

 

このフィラリアのライフサイクルを正しく理解していただくと、

愛知県では、フィラリア予防薬の投薬期間が5月〜12月なのはなぜ?

フィラリア予防薬投薬前の検査はなぜ4月なの?早くてはだめ?

そもそも予防前に、血液検査しないといけないの?

ということが、「なるほど!!」と思っていただけると思います。

以下のリンクはyoutubeですが、とてもわかり易い内容でした。

犬のフィラリアのライフサイクル